人生100年時代は街道歩きを楽しもう
目次
健康的で文化的な生活を最後まで
人生100年時代と言われるようになりました。実際にそこまで長生きする人はごく一部の人。でも、令和生まれの人達の健康寿命は、確実に昭和、平成生まれの人達よりも長くなると考えられています。
人生100年時代と言われて、最も気になるのが、いつまで健康で文化的な生活をおくることが出来るのか、ということ。
長生きできたとしても、痴呆症や寝たきりなどの介護状態でも良いからとにかく長く生きたい、ということではありません。出来るだけ、元気で健康的に、自立して周囲に迷惑をかけずに生きて、最後の最後にぽっくりと死ねる、というのが理想的な最後の迎え方でしょう。
街道歩きはシニア世代にぴったり
そう考えたとき、街道歩きはシニア世代にぴったりのスポーツです。
登山やトレッキングと異なり、危険なことはあまりありません。
自動車にひかれるリスクのほうが、山で遭難するリスクよりも高いような気もしないではありませんが、自動車にひかれるリスクについては、こちらが注意をしていればある程度防げること。
山中で遭難するリスクは、こちらの意志とは無関係に、天候などにも左右されます。
マラソンなどのレースに参加する人も増えているようですが、中高年になってからは、あまり走りすぎるのも、身体にはかえって良くない、という話を聞いたことがあります。
競技人生はもうやめよう
マラソンは、完走を目標とするにしても、最終的には短時間で長距離を駆け抜ける競技。
人と競うわけではなくても、過去の自分のタイムと競うという側面はあります。
学生時代から良い成績を取るための競争のなかに放り込まれ、会社などの組織に入れば、本人の意志には関係なく、出世競争の中に放り込まれて生きてきた人生。
人生100年の半ばを過ぎたシニア世代ともなれば、競争に明け暮れる日々には、もうそろそろピリオドを打ったほうが良いと思います。
政治家にしても、経済団体の理事職を務める人々にしても、死の間際までイス取りゲームで勝ち得た椅子にしがみついている様子は、あまり美しいとは思えません。
はじめからそのような競争とは無縁に生きてきたつもりの人でも、まわりの人たちは単純にそうとは思いません。
そのような状況の中で、いちいち鬱陶しいと思いながら、周りに合わせて生きて来た人たちは、かなりの割合で存在すると思います。
殻を破るチャンス
そのような、日頃は殻をかぶり、じっと静かに生きてきた人も、人生の後半戦は、自分から思い切って、その殻を破ってみてはいかがでしょう。
常に競争に追い立てられてきた人生を捨て、自由を取り戻してみてはいかがでしょう。
後半の人生は競い合う人生からドロップアウトする、と決めるのが良いと思います。
街道歩きにルールはありません。
自分のペースで、自分に可能な歩き方で歩けばよいのです。
街道歩きにルールはない
一日四十キロ歩く人もいれば、一日二十キロ歩く人もいます。
長く歩けると生産性が良いとか、短距離だと生産性が悪いとか、短期間で走破できたから優秀だとか、そのようなことを考えることは無意味です。
ゆっくり歩けば、街道の隅々がよく見えるし、早く歩けば見落とすことが増えるというだけ。
街道を歩いていると、いろいろと考えることがありそうですが、実際にはそうでもありません。
次の宿場町までのことや、トイレのことや、食事のことなど。
目の前に横たわる課題への対応を、次から次へと対処していかなければなりません。
疲れてくれば、ボーッとしながら歩くことになるし、夕暮れ時の一日の最後には、無我の境地で無心で歩き続ける禅僧のような側面もあります。
街道歩きは、その旅そのものが人生を象徴しています。
毎日その日一日のことしか考えてはいません。
しかし、気がつくと、歩き始めから今までの、壮大なスケールの距離軸と時間軸が、確実に自分の中で出来上がっていくことを、感じることが出来るでしょう。
チリも積もれば山となるのです。そのことを実感することが出来ます。
まずは東海道からがおすすめ
何よりかかる費用の割に、大きな達成感が得られる、ということも、街道歩きの一つの魅力です。
街道歩きは、まずは東海道。
街道歩きの基本は東海道で学ぶことが出来ます。
歩きやすいし、宿に困ることもありません。快適な環境で最後まで歩き通すことが出来ます。
ぜひあなたも、東海道から歩き始めて、ぜひこの街道歩きの魅力を存分に堪能してみてください。
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