複業・パラレルキャリアは副業ではなく、ボランティア・プロボノから始める

複業はこづかい稼ぎで始めないほうがよい

複業はパラレルキャリアのこと

複業ということばよりも、副業ということばのほうが、一般的によく使われています。しかし、副業といったときには、どうしてもお金を稼ぐための手段、といったイメージが付きまといます。

収入が少なくて、それを補いたい場合に、副業は致し方ない手段なのかもしれません。しかし、より積極的にその行動を定義づけする上でも、複業という言葉を使うほうが、適切に思います。

P・F・ドラッカーが唱えていた、パラレルキャリアは、「こづかい稼ぎのすすめ」ではありません。

長いキャリア生活を充実させるためには、ひとつの仕事にこだわらない。変化に対応する姿勢を持ち続ける必要がある。そのためには、パラレルキャリアを意識したほうがいい、ということです。

収入にこだわらない

社会人になってから、常に複業を続けてきて思うことは、必ずしも収入につながることを、探す必要はないということです。

自分の知識や経験を生かして行うボランティアのことをプロボノと言います。

どのようなことができそうか、本格的な複業に乗り出す前に、ちょっと体験してみたい。そんな人は、ボランティア・プロボノから始めるとよいのではないでしょうか。プロボノとは、ラテン語で公共の善のために、という意味です。

経済的に逼迫して、なんとかしなければならない人たちにとっては、ボランティアなんて、何を言っているんだと思うかもしれません。

でも、複業だからこそのメリットを活かすのであれば、行動の対価としてお金を得る、というところから、まずは外れたほうが良いと考えています。

経験を積み重ねる

収入が目的なら残業が効率的

お金を稼ぐことが目的になると、長期的なビジョンが持ちにくくなります。

毎月数万円の収入の増加を目指すのであれば、いまの仕事で残業をすればよいのだと思います。社内の評価も高まりますし、それがおそらくもっとも効率が良いと思います。

しかし、将来に渡ってなにかビジョンを持って取り組みたい、というのであれば、収入の有無にこだわらずに、経験を積むことを目的に置いてはどうでしょう。

長期的な目標を持とう

長期的なビジョンを持って、将来につながる目標を実現していく過程を考えたとき、そこで収入を得ようと思うと、経験を積むということに、フォーカスできなくなります。

例え今月二万円、三万円の収入増となったとしても、それは時間の切り売りでしかありません。将来への種まきではありません。

労働の対価として報酬を貰う場合には、絶対的な厳しさが求められます。どのような職業であっても、そこには雇用に伴う義務が生じます。

ボランティアから始めるとなじみやすい

自発的な意志が大切

ボランティアだから手を抜いていいということではありません。

しかし、本業でその業務を行っていない人たちが、各自工夫して作った時間を提供して、みんなで協力して、目標を達成することがボランティアの場合には、多いと思います。

そこで必要とされるものは、自発的な意志であり、役に立ちたいという思いです。

思いはあるけれども役に立たない人が集まっているケースもあります。私もその一人です。

しかし、そこをマネジメントする、または、マネジメントされる、という経験も、ボランティアだからこそできる経験と言えるかもしれません。

ボランティアは命令できないから難しい

本業であれば、仕事上の上下関係があれば、ある程度チームの人達をしばることが出来ます。業務査定、人事評価といった仕組みがあれば、必然的にリーダーの指示を聞かざるを得なくなります。

ところがボランティアの場合には、自発的な意志を持つ人達の集まりですから、やりたくなくなれば、参加しなくなります。そうなると、リーダーの人間性が問われてきます。実は仕事以上に厳しい世界です。

どのような人たちでも、ひとりひとりが貴重な戦力です。どうしたら、フラットな関係のままで、チームとして動いていくことができるか。

私はプロジェクトマネジャーを本業で担当することが多かったので、多国籍、複数社から集まったプロジェクトメンバーと仕事を進めることが日常的でした。

ボランティア活動が収入になることはありませんでした。しかし、ボランティアで経験してきたことは、多種多様なバックグラウンドを持つ人達が集まった、プロジェクトのファシリテーションを行う上で、とても役に立ちました。

経験を得る

未経験業務を経験する

テレビ局の番組制作の仕事をやめて、保険会社で働いている時、同窓会の会誌の編集を担当していたことがあります。

映像の編集は仕事でしていましたが、文章の編集作業はその時がはじめてです。もちろん放送用の原稿は書いたり見たりしていましたし、雑誌の記事を書く仕事もしていました。しかし、企画から編集をして、印刷して発送するという、行程の一部始終をひとまとめで経験できたのは、ボランティアで編集の仕事に参加したからです。

集めてきた原稿のテニヲハを直したり、二時間の座談会を原稿にまとめたりする。このようなことは、プロの世界でいきなりお金をもらって行うことはなかなか難しいことです。でも、ボランティアだからこそ経験できたのだと思います。

豊富なキャリアで貢献する

一方、記念事業を映像に残すことは、テレビ局での仕事の経験が役に立ちました。自分でカメラを回しながら、インタビュアーにマイクを持ってもらって、話を聞いてもらって、それを後で編集する。

このように自分が仕事上行ってきたことを、ボランティアで行うこともあります。一人二役、三役ですから、さまざまな仕事を体験することができます。

おとなキッザニアのようなものですね。

お金のことばかり考えると失敗する

収入が目的だと本業と同じになりやすい

これで収入を得ようとするとどうなるでしょう。結婚式のビデオ撮影をしたりすれば、お金になるのかもしれません。

いまはどのような状況かわかりませんが、当時実際に、テレビ番組制作会社の人たちからは、休みの日に大人向けビデオの撮影の仕事をしているという話も聞きました。

長い目で見たときには、本業では経験しにくい、本業から離れた仕事をしていたほうが、将来の自分の役に立つような気がします。

本業を越える経験を得る

例えば、私は衛星TV局から、保険会社の仕事に変わったのですが、やはり、番組を作ったり、文章を書いたりということは続けたいという動機がありました。

そんなときに、たまたま後輩が声をかけてくれて、ボランティアとしてはじめましたが、仕事で行っているときと違って、とても気が楽です。

まず本業で行っていたことで、知識と経験がありましたし、実際に役に立っているという実感も得ることが出来ました。

後輩が声をかけてくれなければ、そもそも始めなかったかもしれません。今から思えば、あのときに違う世界への扉が開いたという意味で、四年後輩のタカハシさんにはいまでも感謝しています。

つながりを広げる

関係をたのしむ

業務の内容だけではなく、ボランティアの楽しみは、その人付き合いにもあります。

私は学校の同窓会と、子供の頃習っていた音楽教室のボランティアに参加していました。

学校の同窓会の場合には、先輩後輩がメンバーです。同じ学校の卒業生ですから、似たような雰囲気の人たちが集まります。

また、ボランティアにでてくるような人たちなので、社交的であったり、なにか人の役に立ちたいと思っている人たちなので、人間関係も穏やかで楽しいものになります。

ビジネス目的の人はすぐに去る

ときどき政治家を目指していたり、ネットワークビジネスを広げたいと思っているのかな、と思う人達が入ることもありますが、そうした人たちは、すぐに離れて行くものです。

本業以外で自分の能力を向上させたり、経験を積んだりということが、ボランティアのメリットにはなります。

しかし、そこでの関係が長続きするとすれば、やはり、目標に向かってみんなで協力して、何かを実現する人たちの集まりの居心地がいいから、のように思います。

純粋に楽しいです。以上。かもしれません。

突然何かにつながる緩やかな関係

意図しないからつながる

楽しんでいると、思わぬところから、仕事につながることが起きたりします。

おそらくそのようなことは、楽しんでいるところから自然発生的に生まれてくるもので、その何かを目的に活動していると、起きないような気がします。

音楽教室の先生に新しい就職先を紹介していただいたり、同窓会の先輩との旅行がきっかけで、結婚する人と出会ったり。

それぞれ直接ボランティアで行っていたこととは関係ありませんが、そのボランティアを行っていなければ、生まれてこなかったできごとです。

音楽教室の手伝いなどは、実に楽しいものです。

音楽好きのお父さんたちと集まって、発表会のあと飲みに行って、音楽の話をしたり、アンサンブルを実際に一緒にしてみたり。

それ自体が楽しいことです。

これで収入を得ようと思ったら、たぶんこのようには楽しめないような気がします。

ボランティアで強制参加は良くない

オリンピックのボランティアで、強制的に高校生が駆り出されたような話もきくので、そのようなボランティアはどうかと思います。

実際に、アルバイトで人を採用すると予算が足りないという背景がプロの広告代理店側にはあって、人の善意をいいように使ってしまうということもあると思います。

このあたりの見極めも大切で、ボランティアを使う場合に、参加者が自発的に参加したいと思えるようにファシリテーションする必要性がある、という意識が足りないケースが有るように思います。

ただ、それも自分の考え一つ、気の持ちようで変わります。

参加の目的を決める

そうした上でも、ボランティアに参加するときには、自分自身はなんのために参加するのか、ということを事前に考えていたほうがいいと思います。

ボランティアに参加すると、時間の使い方を工夫するようになります。時間の使い方がうまくなってくると、スキマ時間に別の仕事を紛れ込ますようなこともできるようになってきます。

そうした意味でも、まずはボランティアからはじめてみる、というのは良い方法だと思います。

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