ウーバーイーツの労働組合の話を聞いて、熊本県のように新しい芽を見守り育てる土壌に日本をまずは変えていくべきと思った。
目次
規制のない出前業界
マレーシアでGrabのサービスを利用して、その便利さにすっかり魅了されてきました。
同様のサービスであるUberが、日本では門前払いの状況であることに、日本という国の限界を感じていました。
ところが気づいてみれば、規制が特にない、「出前」の分野でUberがウーバーイーツというサービスを始めていることを知りました。
大きな既得権益層がいない、「出前」サービスであれば、役所も前例がないだけに、すぐには対応できません。
土壌の改善が必要
どのようなサービスも始めてみることで、わかることは多々あります。
ウーバーイーツも始めたことによって、生じる問題が徐々に見えてきたということでしょう。
ここで問題なのは、徐々に見えてきた段階で都度対処することが、当然のプロセスであることを、周囲が理解すべきことです。
あたかも、生じた問題が、始める前からわかっていたことであるかのように扱い、新しい芽を潰してしまうのは問題です。新しいビジネスを守り育てる上で、土壌としてふさわしくない、と言えるでしょう。
問題が見えてきたならば、ではそれをどのようにすれば良いのか、と考えるべきです。しかし、日本では、既得権益層と一緒になって、まるで関わりのない人まで寄ってたかって、まるで正義のヒーローになったかのように振る舞い潰してしまいます。
変えたくない公務員を変える公務員に
現在の状態を出来得る限り維持することを目的とし、変化を望まない役所という機関は、周囲からの批判を恐れ、新しい芽をとにかく潰しにかかります。
それが新しい種としてこれから生まれ育つ可能性があっても、現状を破壊するものであれば、とにかく忌み嫌う習性を本来的に持つのが公務員というものです。
新しい何かを生み出したい人が絶対に目指さないのが公務員で、とにかく変わらない安定した生活を求める人達の集団が公務員ですから、この点について、その気質を変える方法はありません。
第二の「くまモン」がなぜ生まれない
そのような中でも、くまモンを生みだした熊本県のように、行政の長が公務員気質を打ち破る手腕を持っている方であれば、新しいサービスを生み出すことも可能です。
東京にしても、大阪にしても、名古屋にしても、宮崎にしても、少し前に改革派と言う名のテレビタレントとして名を馳せた政治家が行政の長になったとしても、公務員気質を打ち破る力とアイディアがないと、ただ自分の給料を減らしたり、コストカットに手を付けるだけとなってしまいます。
給料を減らすだけなら誰にでも出来ます。
自分をゆるキャラがわりにして改革を進める知事はまだマシです。予算カットで役人の給料を減らして、何かをやったつもりになるなんておかしい。
行政の長になったことで満足してしまうひとが多すぎます。
特に地方都市は、昔のお殿様のような扱いを受けているうちに、いつの間にやら志が薄れていくのでしょう。
東京に住んでいると気づきませんが、地方都市における役人は、今が江戸時代かと錯覚するような時代錯誤なほどの高い地位にあるようなのです。
そのトップに立つと、もうそれ以上なにかをしようとは考えないのでしょう。
改革派の知事と言われる人が、新しい何かを生み出したという話は、くまモンの他に聞いたことがありません。
試行錯誤を認めよう
とにかく始めてみる。
問題があればそこで修正をする。
そのような試行錯誤を認める社会にしないと、日本から新しい産業は生まれません。
熊本県知事のような実行力のある長が日本の津々浦々に現れることを祈るばかりです。
くまモン知事 東大教授から熊本県知事に転身した蒲島郁夫の決断力
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