ルノー会長カルロス・ゴーン、保釈かと思えば再逮捕。外圧で日本は変わってきた。平成生麦事件。ゴーンの逆襲はいつはじまる。

 

幕末の生麦事件にも重なるルノーと日産の攻防

日本にいるのだから日本の法律には従えと、日本の正義を盾にする検察の主張は正しい。そして、負けずに頑張れと多くの日本人が考えていることもわかります。

しかしながら、フランスの会社で働いていたせいか、あまり自国の論理を盾にして、突き進むのはどうかなと、考える私もいます。

鈴木宗男氏、佐藤優氏の件、ライブドアの件、村上ファンドの件。

だれもが検察庁を恐れるので、総括しようとしませんが、検察庁は本当にお国のためになることをしたのかなと、思っている人は多い気がします。

検察庁が行ったことは、従来からの既得権益層を守るだけだった。そのような見方もできるのです。

外圧がなければ変われない日本

日本は外圧がなければ変われない国でした。

そのような中で、常識を壊して、前に進もうとする人たちがいます。従来の枠組みを壊していくのですから、従来の枠組みを規定するルールに対して、逸脱することもあるでしょう。

そのようなときは、正義を盾にするのではなく、本当にそれが公共のためになるのか、ならないのか。そうした、視点が必要になるのではないかと思います。

生麦事件で、薩摩のお殿様の脇を、下馬もせずに通り抜けようとした英国人。当時の日本人からすれば、下馬せよ、と考えるのは当然。お付きの皆さんはだれもがそう思ったことでしょう。

しかしながら、違う文化の中にいる人達にはそれがわかりません。切り捨てた上に、本人のために介錯した、などと言われてもわけが分からなかったはずです。

外資に日本の法律は当てはまらない。

日本にありながら、日本の法律の及ばない組織があります。

外資系企業です。

外資系企業で働いている人なら、だれでも常識として持っていることですが、日本の法律が及ばないことを知っています。

よほどのことがない限り解雇されない。

日本の法律ではその様になっているそうですが、外資系企業で働いていると、何いってんの、といった気分になります。

上司の機嫌を損ねると、簡単に解雇されます。正社員も契約社員も関係ありません。

困ったことに、真似をして、日本人の管理職も同様に振る舞います。そして、それに対してだれも権利を主張しません。

なぜそこで訴えないのか。

訴えるとエージェント(人材紹介業者)から嫌われます。黙って次のポジションを探しに行くのです。それが一番の得策です。粘って良いことなどありません。

フランスのエリート

特にフランス企業の場合は、より鮮明かとは思いますが、幹部と従業員の待遇はまるでことなります。エクスパッツと呼ばれる彼らは、世界中を転々とします。

元麻布にある最高級のアパートメントに住み、特別待遇で会社員人生を送ります。

日本でも国家公務員上級職が似た生活を送っています。

かつての官舎は惨めなものでしたが、いまや高級マンションです。

給与も外資系投資銀行並みです。よほどのことがない限り、生涯に渡り、所属官庁が面倒を見てくれます。そのような日本の国家公務員上級職の生活に、さらに高給を加えた生活を送る人が、外資の場合、各企業にいるのです。

日本企業の場合、そこまで露骨に待遇に差をつけることはないと思います。せいぜい選ばれた人たちの配属先を、意識して傷つきにくいところに配置していく程度でしょう。給与に差をつけるのは、選ばれた人たちが結果を示し始めたあと、ということだと思います。

情緒的と論理的

日本の組織では、情緒的にものごとが決まる傾向があるのに対して、フランスの組織では、論理的な話が通りやすい気がします。

言語の違いによると思いますが、日本では、所属する組織で嫌われたら、なにもかもが終わり、のようなところがあります。

陰湿ないじめが起きて、こどもたちが命をたってしまうのは、このような文化的な背景があるからでしょう。

一方、フランスの場合、ロジカルに話をして、それで納得すれば、どんなにそこで嫌われても、一応話が通る気がします。

私は私。あなたはあなた。そんな清々しい関係でできているように感じます。

株式の43%を取られても諦めないのはなぜ?

よくわからないのが、ルノーに対する日産の粘り方。

日本のメディアは、日産にしても、シャープにしても、すでにフランスと台湾の企業の傘下に入っているにもかかわらず、日本の会社のように表現します。しかし、実際のところもう日本の会社ではない。

というよりも、もはやどこの国に所属しているかどうかは、あまり関係がない。それがグローバリズムというものなのに、日本のメディア、または、日本の人は、わが国の企業であるかどうかということに、とらわれすぎているように見えます。

ルノーは43%も日産の株式を持っているのに、なんで人事を決められないのか。さっさと遠慮せず51%にしておけばよかったと、ルノー経営陣は考えていることでしょう。

子会社の連中が反乱を起こした。どうやって鎮めようか。とりあえずゴーンが戻ってから方法を決めよう。まずはなにより、人質を取り戻さないと。そんな感じでしょうか。

海外メディアの名を借りて語るメディア

日本の記者は自分でネタを取りに行くというよりも、記者クラブなどで配られるプレスリリース、最近では検索して引っかかったネットの情報をもとに、取材を始めて記事にしていくことが多いと思います。 

かつて、ネットのない時代には、新聞や雑誌が情報源です。番組を作るときは、ありとあらゆる雑誌を斜め読みして、情報をあさります。

時間がないから、身近なところでまとめていきます。本当は話を聞きに行かないといけないのですが、そんなことをしていると、その日の生放送に間に合わない。

海外ネタの場合は、海外メディアの反応。これは手っ取り早い。提携先の映像を少し編集して繋げば出来上がり。

検察からのリークをもとに、はじめは新聞一紙が走りましたが、今では横並びの様相。このあとの展開はどうなるのでしょう。

フランス政府と日本政府がどう握手するか

薩摩と英国は、その後、薩英戦争ということにもなりますが、今の日本ではどうなるのでしょう。

搾取されている日産を検察が助けに行った。そんなストーリーで始まった平成生麦事件ですが、これからゴーンの逆襲が始まります。

まだカルロス・ゴーンはルノーの会長です。日産と三菱自動車を傘下にいれたのは、カルロス・ゴーンですから、フランス政府もそう簡単に彼を斬ることはできないと思います。後任人事を別の人物で立てるのか、このままカルロス・ゴーンで進めるのか。

平成生麦事件。ゴーンの逆襲。

目が離せません。

 



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