自動車保険の選び方 車両保険には必ず入るべきわけがある

損害保険会社の法務コンプライアンス部員だった私は、保険会社を巻き込むためにも、車両保険は可能な限り付帯したほうが良いと考えています。

車両保険には入るべき

自動車保険の保険料が高いと感じる時、安易に車両保険を外していませんか?。

車両保険をつけると、二倍くらいの保険料になることもありますが、それは保険会社の勧める提案をそのまま、受け入れているからです。

車両保険に入らなくても、弁護士の示談交渉サービスを付帯しておけば良い、と勧めてくる担当者もいるかもしれません。

でも本当にそれで良いのでしょうか?。

免責をつければ安くなる

保険料を安くしたければ、車両保険に免責をつければ良いのです。

自動車に乗り続けようと考えているのであれば、免責はつけられる限りの最大の金額で良いと思います。

保険会社によって、引き受ける免責金額の上限は様々ですが、免責20万円程度の商品はあります。

免責が大きくなると、事故のときに自己負担金が増えます。でも、保険金の上限を上回るような、全損事故の場合には、免責無しで全額が支払われます。

なので、古い車であれば、免責をつけることによって、保険料をかなり節約した上で、全損にもなりやすく保険金を全額受け取ることが容易になります。

現在の自動車保険は可能な限り使わないほうが良いのです。保険を利用して自動車を修理すると、翌年から保険料が上がります。

また、数年前から事故あり係数、というものが、保険料に関係するようになり、事故のときに、保険金の支払いを受けると、保険料のテーブル自体が、保険金の支払いを受けなかったときよりも、高いものを使うことになりました。

つまり、保険に加入していたとしても、免責金額以内で済む軽い事故であれば、自費で修理したほうがおトクなケースが増えました。

将来の保険料を、使った場合と、使わなかった場合で、比べてみれば、どちらがトクかはすぐに分かります。

免責金額内の自己負担であれば、たいていの契約は、数年でもとが取れることと思います。

ではなぜ入るべきなのか

事故が起きても自費で払うのであれば、保険料は安いほうが良いのではないか、とお考えかもしれません。

しかし、その目的は、いかに保険会社を事故処理の示談交渉に巻き込むか、という点にあるのです。

保険金を多く得ることが目的なのではなく、保険会社の社員が協力しやすくするために、車両保険の契約が必要なのです。

優先順位が上がる

担当者は、一人で200件から300件程度の案件を常に抱えています。

当然のことですが、優先順位が高いのは、補償の手厚い保険に加入しているお客様です。

担当者は優先すべきお客様から、順番に対応をします。

法的に保険会社を巻き込むことが出来る

車両保険に入っていないと、保険会社が契約者に対して保険金を支払わなくても良いケースが発生します。

例えば、完全に相手が悪い10対0の事故の場合と、当て逃げなどで相手がわからない事故の場合などです。

100%相手が悪いとなれば、相手方の保険会社とあなたが直接手続きを進めることになります。保険金の支払いが発生しなければ、保険会社は当事者ではないので、交渉することはできません。

しかし、車両保険に入っていれば、交渉がまとまるまで、少なくとも完全に車両保険を使用しないことが確定するまで、保険会社には保険金を支払う可能性が残っています。つまりその間は、保険会社に事故相手との交渉窓口になってもらうことをお願いできます。

担当者は、常に200から300の案件を抱えていますから、手放せる案件は、できるだけ早く解決して手放したいものです。

何度も事故を起こしている人なら、手続きの進め方もわかるかもしれません。でも、初めての事故や、久しぶりの事故、であれば、たいていの人は何をどうすれば良いかもわかりません。

自分で連絡をするとなれば、平日の勤務時間中に連絡をしなければなりません。保険会社の相手方の担当者も、別のお客さんの事故処理を進めている最中で、連絡がつかないこともあるでしょう。

職場を離れて、廊下の片隅に出て、つながるまで、何度も電話連絡をしなければならないかもしれません。

保険料のわずかな違いを惜しみ、車両保険をつけないと、連絡だけで、貴重な自分の時間が奪われていきます。

もしも、車両保険にかかる保険料の数万円が支払えない、というのであれば、本来は車に乗るべきではないのかもしれません。

車体価格に数十万円から数百万円もの金額が支払えるのであれば、保険料の出し惜しみはしないほうが良いと思います。

事故処理に取られる時間がもったいないと思いませんか。その分働いたほうが、収支はプラスになると思います。

保険会社を逃さないために入る

契約内容次第で、車両保険の保険料は変わります。ですから、実際の保険料の差は、それぞれのケースで試算しなければわかりません。

しかし、事故を起こしたときに、自分で連絡をする手間を考えれば、可能な限り車両保険には加入しておくべきです。

ネット保険会社との契約であれば、なおさらです。

保険代理店が間に入れば、まだ保険会社との間をつないでもらえます。しかし、ネット保険会社の場合には、直接担当者と話すしかありません。

事故が起きなければ、保険会社に保険料を取られるだけなので、もったいないと考えがちですが、いざ大事故が起きたときには、加入して本当に良かった、と思うものです。

私は、自動車で自損事故を起こして、長期の入院をしたことがあります。搭乗者傷害保険だけではなく、車両保険からも支払いが受けられたので、多額の入院費もカバーできました。

車両保険だからクルマの修理費に使わなければならない、ということはありません。何に使っても差し支えないのが、保険金の大きな利点なのです。

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