片道一時間四十分の通勤で1日三時間半移動する
片道一時間四十分の通勤をしています。東京の西北のハズレから、東南のハズレまで。
同じ東京の練馬区と品川区なのに、往復三時間半を移動に費やしています。
都心に住んでいるときには、片道一時間かかることなどほとんどなく、たいていの場合、三十分程度で目的地には着けたものでした。
それならばなぜ、郊外に移り住んだのかと言われると、まさか、東京の西北から、東南まで、都心を通り越して反対側にまで通勤する可能性は少ないだろうと見込んでいたのですが、考えてもいないことが起きるのが、人生。
これは年齢の影響もあるのかもしれませんが、これだけ長時間の移動を繰り返していると、平日に仕事の後、どこかへ立ち寄ろうという意欲が失われます。
都心に住んでいるときには、帰りに美術館に寄ったり、コンサートを聴いて帰ったり、たまには豪華にもオペラなんぞを聴いて帰っていたこともありましたが、よもやそのような気力は残っていない毎日です。
それでは今からまた都心に引っ越せば良いではないか、と言われそうですが、家を買ってしまうと、賃貸住宅を借りるのとは訳が違い、そう簡単に売ることはできず、高騰してなかなか値が落ち着かない都心の地価が、収まるのをただひたすら待ち続ける日々。
そうしているうちにも、日々の長距離通勤は続き、虚しく年齢を重ねるばかり。
とはいえ、そう悪いことばかりでもなく、どこにも寄らないので、財布のお金が減ることはほとんどなく、通勤でしっかり長距離を歩くことにもなるので、健康状態はまあ悪いところもなく、至って健やか。何事にも良い面と悪い面があるものだとつくづく思います。