ソフトバンクの通信障害で、ドコモとAUができることはないのでしょうか。鉄道や航空で行われているような、代替通信ができるといいですね。
総務省はなぜ協力体制を整えないのでしょうか
通信と並び重要なインフラである交通機関は、事故などが起きると、他社便への切り替えを無料で行います。鉄道、航空など、国土交通省の管轄する運輸分野では、あたりまえの仕組みとして機能しています。
ソフトバンクの通信障害が起きたとき、同様の仕組みが発動されないのはなぜでしょう。
総務省は重大事故案件として、業務改善命令を出すとも言われていますが、そもそも、国として、運輸分野で行われているような仕組みを準備してこなかった、ということが残念です。いままでなぜ作らなかったのでしょう。
各社「予防的措置」として、通信の二重化などは当然進めていると思います。しかし、それでも障害が発生してしまったときには、交通機関で行われている他社への振替輸送と、同じような対応を行う必要があると思います。
イナモリズム健在のAU
AUが自発的に、Wifiを使えば連絡がとれることをソフトバンクのお客さんに伝えてほしいと、案内を行っていたようです。緊急時の代替案として、Wifiを使用した通信が、障害発生時でも使用できることを周知すれば、公衆電話に殺到する人を減らすことができたかもしれません。さすがに、稲盛さんが経営してきた企業です。イナモリズムは今でも息づいているようです
通信インフラのBCPをだれが考えるのでしょうか
都市部を外れた郊外であれば、wifiも使用できないと思いますので、そのような地域については、総務省主導で各社間での協力体制を作っていくことが望まれます。
このような仕組みは、ライバル企業同士で進めることは、かんたんなことではありません。
特にNTTやKDDは、もともと役所だったような組織。総務省の下部組織のようなところから、民営化によってできたドコモやAUのような企業と、ベンチャーで立ち上がってきたソフトバンクとでは、社員の気質が異なりすぎます。
国全体の通信インフラのあるべき姿のグランドデザインを考え、誘導するのは、監督官庁である総務省の役割ではないかと思います。
業務改善命令を出すことも一つの役割だとは思いますが、国全体の携帯通信網の維持についてのグランドデザインを、同時に示していただけたらよいのに、と思います。