ジムで走るのは道路が危ないからとすれば日本人がジムで走るのはなぜ?
目次
なぜジムのマシーンを家に置くかというと
これはまだ道路が整備されていない国全般に言えることですが、例えシンガポールのようなアジアの先進国と言えども、ジョギングはしにくいものです。
愛知県は車に優しく歩行者に厳しい社会ですが、アジア諸国の標準もこれと同様にまず車が優先。
路駐は当たり前だし、ランナーどころか、車椅子の人などは、外に出ることもままならない、といった状況です。
車椅子の生活は無理
車椅子が百メートルでも自力で通ることができる歩道など、まるで見当たらないのが普通なのではないかと思います。
クアラルンプールなどは、泊まったホテルの周りでは歩道の上を露店が全て塞いでいて、スーツケースさえも通れない。
愛知県もさすがにこのようなことまではありません。
日本にいると、東京都心部に限ればどこまでも歩道が続くし、郊外へ出ても、路上駐車はそれほどでもなく、綺麗な舗装路がどこまでも続いているので、走っていても実に気持ちが良いものです。
取り締まりのおかげですが
これはひとえに駐車禁止の取り締まりをする必要の無いような田舎道でさえも成績アップのために、熱心に取り締まりを繰り広げる警察署とその下請け企業の努力の結果なのですが、その無駄に対しても、私たちの税金がしっかりと支払われています。
誰も通らない住宅街の家の前に車を停めたときに、駐車違反の切符を切ることに、どれほどの意味があるのか。
日本は凶悪犯の検挙率が低いと聞いたことがありますが、誰の迷惑にもならない駐車違反を取り締まっていると、警察への協力も得られなくなるのでは無いかと心配します。どうでも良いことは放っておけば良いのに、一方幹線道路での煽り運転や駐車違反は野放しなのですから、訳がわかりません。
警察関係者は自由に管轄地区を離れられないようなので、気の毒な気もしますが、諸外国と比較して日本がいかに規格外の微罪での取り締まりを行なっているかを見てきた方が良いと思います。やりすぎはただの無駄です。
とは言え、そのような細やかな取り締まりのおかげで、車を家の前の道に停めることもなく、車で出かけると置き場に困るので、若者が車に乗らなくなり、結果的に自動車産業の衰退の手助けをしているということは皮肉なことです。
取り締まりのために原付バイクは絶滅した説
原付バイクは、警察の強力な取り締まりのおかげですでに絶滅寸前となっています。誰も怖くて乗れやしない。事故がではなく、白バイの取り締まりが怖くてです。
例え地方都市と言えども、道路の舗装は田んぼのあぜ道を除けば、ほぼアスファルトが敷かれており、大きな穴が空いているわけでもなく、ゴミが散乱していることもない日本。
これは警察の強力な取り締まりや、役所がなんでもすべきと考えている住人の細やかなクレームへの対応を自己保身からマメに行ったことにより、整備が町中に行き届いた行政の結果ではあり、物事には必ず裏と表があるものです。
無駄な高水準
経済指標だけを見ていると、日本の国がアジア各国にこれから抜かれていくことは、想像できますが、果たして生活の質、安全性などを見てみれば、まだまだ日本の水準に達するのは、先ではないかと思います。
また、仮にそれが可能な状態になったとしても、日本のように細部にまで細かく気を配り、規制をかけて、制度でしばりあげるということを、大抵の国ではすることにならず、ある程度適当なところで、もうこれ以上はやらなくても良い、となるような気がします。
日本はお家芸のように見えないところにまで手を入れて、完璧を志すところがあり、それがまた日本の美しさを保つことにつながっているのでしょうが、他国から見れば、そのせいでコストが三割は高いから無駄だよね。だから税金も足りなくなるのだよね、といった話になるようにも思います。
フィットネス器具をなぜ買う?
ペナン島のショッピングモールで、日本では見たこともないフィットネス器具を売っているお店がいくつもあって、なんでだろうと思いましたが、シンガポールへ出張で行った時に、ホテルの周りが危なくて走れず、ジムの中で走っていたことを思い出しました。
ペナン島も、道を走ろうにも、歩道はないし、あっても歩けないし、富裕層はショッピングモールでランニングマシーンを買って家の中で走ったり、コンドミニアムについているプールで泳ぐしかないのだなと、思い至ったわけです。
エアコンのよく効いた家から車でショッピングモールへ出かけて、コンドミニアムのプールで泳ぎ、ランニングマシーンで走り、ショッピングモールで食事をしている間にメイドさんに掃除と洗濯をしてもらう。
そのような日々を過ごしている限りは、日本と変わらない生活を、日本よりコストをかけずにおくることができそうですが、わざわざそこにコストをかけなくても本当はいいのではないのかな、といったところにやたらとお金がかかる。一方、日本では余計な行政サービスにコストがかかる。
ちょっとしたセレブ気分に浸りたい人には良いのかもしれませんが、そうしたことにあまり興味のない人には、日本の生活の方がなんでも自力で出来て、快適なように思います。
日本でジムに通う目的は?
そう考えると、日本でジムに通う人は何が目的で通うのだろうと思います。お金を払うことによって、自分を縛るため?
私は縛られるのが苦手なので、よくわかりませんが、スポーツジムに通うことによってセレブ気分が味わえるからなのでしょうか。
ジムはセレブマッチョの社交場というのは聞いたことがありますけれど、そこも私は残念ながらあまり興味がなく、のんびりと自然の中を歩いたり走ったりしている方が好きなので、日本国内のジムを使ったことはほとんどありません。