早稲田から地方国立大へ転校する時代
早稲田より地方国立大を選ぶ時代
早稲田大学へ入学したのに、一年後、仮面浪人の末、横浜国大へ転校する学生がいるという。
早稲田はご承知の通り、私立大学では慶応大学と並び、合格することが難しい大学だが、やめて一年遅れた上で、横浜国立大学へ進学するという。
その学生が通うのは理系学部。文系学部よりも学費がかなりかかる。
国立大学なら四年間で学費は約200万円。文系も理系も同じだ。
早稲田大学の理系学部の場合、年間170万円かかるので、四年間の学費は約700万円となる。
国立大学なら国産車一台分で済むが、私大理系であれば、ポルシェのボクスターくらいのお値段となる。
無理して700万円するポルシェに乗らなくても、200万円で買えるスズキの四駆ジムニーで良いというのは、合理的な考え方だ。
ポルシェのほうがステイタスが高そうだが、スズキのジムニーだって悪くない。
以前のように有名大学を卒業したからといって、官僚や医者にならない限り、約束された将来があるわけでもない。
医学部は学費の安いところほど入学が難しい
すでに医学部では、学費の安いところほど偏差値が高くなっている。
慶応大学医学部は、昔から私大医学部の中では破格に安かった。
これに追随したのが順天堂大学。
学費を下げて、一気に偏差値が上昇した。
学費を下げれば経営は苦しくなると思うが、学生の負担を減らして優秀な生徒を確保できるのであれば、悪い方法ではないと思う。
人はどこかで他者との優劣をはかろうとするから、身分制度のない時代、学歴で人を推し量ったり、大学間における序列意識というものはなくなりにくいと思う。
でも、身分制度があった時代には、生まれつきの身分で、その人の人生が決定されていたのだから、それに比べれば今の時代のほうがマシだろう。
でも、ここにきてその現代版の身分制度もまた、生まれつきの家庭の経済事情で決まる時代になりつつある。
平成から令和になって、これからの時代がどう変わっていくのか、とても気になる。