売りたいときは、買いたいとき、ではないから難しい

 住宅の買い替えが難しいのは、売るタイミングと買うタイミングを、ずらしたいのに出来ないということです。

 持ち家を売る場合、最も値段の高いときに売りたいと考えます。家の価格が上昇し、家を買いたいと考えている人たちが、早く買わないともっと高くなると考えているときです。

 完全に高くなりすぎたときには、すでに遅いと言えます。多くの人がそろそろピークと考え始めると、購入意欲が下がるからです。完全に値段が上がりきる少し手前くらいで売りに出し、ピークになるかどうかの直前で、契約終了し引き渡す。これがベストでしょう。

 一方、購入のタイミングで一番よいのはどのようなときでしょう。

 不動産価格が下落して、どんどん落ち続けているとき。もっと下がるのではないかと、みなが疑心暗鬼になっているとき。値段が下がるのを待ち続けます。住宅販売会社はなんとか売ろうと必死です。販売会社は早く売ろうとしているため、値引きも可能です。

 問題なのは、高く売れるタイミングと安く買えるタイミングは必ずずれるということです。高く売れたときに、同時に安く買おうと思っても、どの物件も高い値段の物件ばかりです。売って同時に買うということは、値上がりの利益を、享受出来ないことになります。

 高く売って安く買おうとすれば、高く売れたあと、しばらく相場が落ち着くまで待つ必要があります。その間住むところがあれば良いですが、家がなければ借りるしかありません、借りれば家賃がかかります。

 不動産の相場、景気の変動は一年、二年の周期では起きません。早くても五年、たいていは十年位かかって少しずつ変化します。

 仮に五年程度の短い周期で相場が動いたとします。でも、その頃には、小学生だったわが子は、もう高校生になっているかもしれません。十年であれば、もう成人です。住宅ローンを組むのにも、自分自身が難しい年齢になっているかもしれません。

 このように、理論的には分かる話でも、自分自身にあてはめてみると、タイミングがなかなか合わないということがあります。相場にしても、基本的にはメディアを通して知るわけですから、日頃こまめに様々な物件を現地で確認していないと、動きはわかりません。最近、不動産価格が上昇しているとメディアに出るようになった頃には、買うタイミングとしてはもう遅いということになります。

 買い替えの売買のタイミング。これはそう簡単に考えられることではないことは、認識しておきましょう。

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