水道水が飲めることのありがたさ
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日本の水道水
日本にいるとき、水道の水を飲むことは少ない。とは言え、料理の時など水道水をそのまま使うことは一般的だ。
日本の水道水はとてもきれいに浄化されているので、そのまま飲むことができる。これは世界的に見れば、極めて稀なことらしい。実際に世界各国で水道水を蛇口から流してみると、薄っすら茶色い水が流れ出てくることもある。
見た目では透明な色をしていても、水をためてみれば、色がついていることもある。
硬水と軟水の違いもある。過去、ほとんどの国で水道水をそのまま飲むことはなかった。飲むとしても、硬水であれば必ず沸かしてからコーヒーや紅茶にして飲んできた。
オーストリア、スイスなどでは飲んだりもしたが、飲み過ぎは良くない、と言われていた。
マレーシアの水道水
マレーシアの場合、水はやはりうっすらと色がついている。
泊まったホテルは誰もが知る、有名な世界的なホテルチェーンなので、何らかの対策は行っているとは思うが、微かに濁っていた。
顔を洗うときに、日本の水道水であれば、目を開けたまま目の中も一緒に洗うことができる。ところが、うっすらと色のついた水が水道から出てくるところを見ていると、日本のようにそのまま目を開けて洗う気にはなれない。
飲み水はどうすれば良いのかと言えば、結局ミネラルウォーターを買ってくることになる。私は日本で水を買うことなどないが、マレーシアでは、毎日買っていた。
ヨーロッパなどへ行くと、ビールの値段の方が水の値段よりも安かったりする。その場合、どうしても損得勘定が頭の中で展開され、結局ビールを買ってしまうことが多い。
本当はビールではなく、水を買うべきなのだが、日頃日本国内ではビールが水よりも安い事は無いため、ついビールを買ってしまい、そしてビールを飲み過ぎてしまう。
カップヌードルを食べるなら水も買う
泊まっていたホテルの近くに、日本のイオンが出店していたため、食料品を買い出しに出かけた。外食せずに、お弁当と飲み物を買って部屋で食べると安上がりなので、街をめぐり歩いた後は、イオンに立ち寄り、夕食の弁当と飲み物を買って帰った。
イオンなので、当然日本で売っているものも数多く置いてある。なかでも気になったのが、カップヌードルだ。カップヌードルといっても、日本で見たことのない種類のもので、スープがミルク味だとか、チキン風味だとか、様々な種類があり、試しに二つばかり買ってみた。
この時に思ったのが、水をどうするかということだった。
ホテルの水道水を沸かして利用することはできる。ただ、ホテルの水道からは茶色く濁った水が流れ出てくる。
湯沸かしポットが部屋に置いてあるのだが、水道水をその中へ入れて沸かすということは考えたくない。そこで、重いし、もったいないが、水も購入した。
水の値段は忘れてしまったが、少なくともカップヌードルが四リンギットである所、水はさらに一、二リンギット必要となる。一リンギットは三十円ほどになるのでカップヌードルひとつ百二十円前後、水は五百ミリリットルで二リンギット位なので六十円前後となる。一般家庭で調理用の水をどうしているのかとても気になるところだが、調理用の水を別に用意するとすれば、その費用はかなりの金額になるような気がする。
一回ごとにかかる費用は少なくても、これが毎日の食事のたびにかかるということであれば、無視できる金額ではないだろう。
水をスーパーで買って運ぶ人たち
そういえば、スーパーで十リットル位の大きさのタンクを四、五本カートに入れて運んでいる人がいた。水を何に使うのだろうと、その時は思ったが、もしかしてあれは調理用の水として購入したものなのかもしれないと、いま思った。
水道管で水が運ばれてくるのならいいが、飲み水としてお店で買って運ばなければならないとすれば、それは大変だ。飲み水が水道の蛇口をひねるだけで出てくることは、日頃まるで意識しないけれども、とても便利だ。
水を運ぶということを考えただけでも、日本の水道料金は安いと思う。