歩く 東海道五十三次 2−1 準備 旅のお宿はビジネスホテル そのこころは 毎日がランニングタイツのお洗濯

 

 ホテルの条件

 三十代くらいまでは、それでもデイパックに必要最低限のものを詰めて、飛行機には手持ちのデイパック一つで乗るということをしていた。しかし、ある日持っているバッグで値踏みされているということに気がついた。客室乗務員の人は、旅慣れているせいか、割りと温かい目で見てくれるが、ホテル、デパートなどの少し高級なところへ入ろうとすると、鋭い視線がチラチラする。いや、チラチラではなく、一瞬の間の瞬殺だ。

 今回は日本なので、そこまで気にする必要はない。歩いてます感を前面に出して歩いてみる。しかし、荷物を最小限にするために、いくつかの条件が出てくる。いくつか上げてみた。

  •  風呂がある
  •  洗濯できる
  •  充電できる

 

1.風呂がある

 ランニングタイツを履いて歩く。これは効き目抜群で、疲れにくい。しかしながら、ムチムチ感もすごく、特に私のような体型の場合、はみ出たところが強調される。なので、脱ぐ時は風呂にはいるとき。部屋で脱いですぐに風呂に入れるところに泊まりたい。何しろタイツを脱ぐ時は、ウィンナーソーセージのビニールの包装を剥ぐように、からだから引っ剥がさなければならない。おまけに筋肉痛などの場合には、力の入れ方を間違えると、筋肉がつって、エビ反りの状態で、しばらく悶絶のたうちの刑になる。

 

2.洗濯できる

 ついでに脱いだものはすぐに洗濯したい。翌日までに乾かし、できればそのまま翌日も履き続けたい。二着持っては行くが、予備として、翌朝までに乾かなかったときなどのために温存しておきたい。乾かすために、エアコンが効いている必要がある。ドライヤーも出来れば欲しい。

 

3.充電できる

 それから充電環境は重要だ。i phoneとi pad miniを充電する必要がある。翌日のルート確認、宿の予約。家族、知人との連絡。仕事の話。何につけても、これが使えないと話にならない。

 特に五十をすぎると背負うものが多い。親のこと、妻のこと、子供たちのこと。仕事のこと、毎月の支払いのこと、子供の学費の振込、引き落とし。旅の途中だからと言って、何もかもから開放されるというわけではない。関係者の日常は私の気持ちとは関係なく進んでいく。関係している限り義務はある。自分が学生の頃は、親が黙ってしてくれていたんだなと、今になって思う。

 いろいろと不利な点は多いが、年を重ねて良いこともある。なんだろうと考えて、二つ思いついた。

  •  金ならある
  •  ふれあいはいらない

 

4.金ならある

 若い時は入るものが少なく、必要経費を抜いた中でやりくりしなければならない。五十をすぎると出ていくものも多いが、入ってくるものも若いときよりは多い。しかしながら、自分で使えるお金は僅かなもので、収入の三%くらいのものだ。国に取られる消費税よりも少ない。しかし、回している金額は大きいので、少し工面すれば旅するお金くらいはできる。

 

5.ふれあいはいらない

 旅先で多くの人と出会い、中にはずっとその関係が続くこともある。学生時代には旅先で多くの人と知り合い、今でもその何人かとは友達だ。特にフェイスブックなどが出てきてからは、遠いイタリアの友人などともウェブ上でつながっている。このような関係は人生を豊かにしてくれる。今から振り返り本当にそう思う。

 しかし、五十代に入り、林住期を迎える今となっては、学生期の頃のような、どこまでも無限に拡大する、つながり感を進んで求める気持ちはなくなっている。家族がいて、友人がいて、信頼できる人たちとともに歩めば良い。そんな気持ちが生まれている。これが林住期なのだろう。まさに林の中で涼む感じだ。 

 なので、宿はビジネスホテル。ドミトリーでも旅館でもなく、リゾートホテルでもなく、ビジネスホテル。

 旅の道中、毎日がお洗濯の私にはぴったりだ。

 

東海道五十三次 十八日間 ひとり歩き: ロングトレイル 600キロ

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