東京の始発駅大江戸線光が丘駅が特別なわけ



必ず座れる始発駅の光が丘駅

東京の練馬区に都営地下鉄大江戸線光が丘駅があります。光が丘駅は都営地下鉄大江戸線の終点駅で、始発駅です。大江戸線は地下の山手線と呼ばれ、東京都心部の地下をぐるりと一周しています。

光が丘駅の最大のメリットは、始発駅であること。それも、終点駅なので、乗降客が駅からしか流入しません。

始発駅は都内にいくつかありますが、東京駅のように、他線がいくつも乗り入れていると、常に新しい乗客がホームに運び込まれることになります。

ところが光が丘駅には他線からの乗り入れがありません。駅から乗車する人だけが駅のホームにやってきます。

光が丘駅のある地域は、第二次大戦時に、軍の成増飛行場があった場所です。その広大な跡地に公園とショッピングセンターと高層団地が造成されました。

大きな団地があるので、一般的な駅よりは乗降客が多くいるようにも思えます。しかし、朝七時から八時のラッシュ時でも、次の電車を待てばたいてい座れます。

ピーク時には三分おきに発車していますので、待ち時間もほぼありません。毎朝必ず座って通勤できるのが光が丘駅なのです。

都内どこでも約一時間で到着

大江戸線は、都心部の地下で6の字を描いて運行しています。光が丘から新宿の都庁前まで走った電車は、そのまま六本木、麻布十番などを通り、下町の両国浅草方面にまで伸びていきます。その後折返し、上野御徒町、本郷三丁目など、文京区を通り、新宿の都庁前駅まで戻ってきます。

都心環状部が一周約一時間。光が丘から新宿、都庁前まで約二十分。都内各所に一時間あまりでたどり着けるようになっています。

私鉄沿線に住んでいると、多くの場合、池袋、新宿、渋谷のような駅で他線に乗り換えることになります。

しかし、大江戸線の場合には、光が丘から都心の勤務地の近くまで、座って通うことが出来ます。

例えば、西武池袋線の場合、所沢方面からすでに満員となった電車が到着する練馬区内の各駅です。ところが、光が丘から乗車すれば、座って乗り換え無しで、新宿、青山、六本木方面へと向かうことが出来ます。

また、文京区方面へ向かいたい場合でも、都庁前駅で乗り換えることになりますが、都庁前駅も始発駅なので、高い確率で座ることが出来ます。都庁前駅は周囲に住宅がまったくない新宿副都心のど真ん中。都庁前駅から乗り込む乗客はほとんどいません。

西武池袋線で長年通っていた自身を振り返ると、練馬区内の他地区と比べて通勤通学の環境が天と地ほどもかけ離れて優れているのが、地下鉄大江戸線光が丘駅からの通勤通学なのです。

乗り入れがないから遅れない大江戸線

最近は私鉄各社も相互乗り入れを進めているため、乗り換えの不便さが解消されています。しかし、そのために問題となってくるのが、事故などが発生したときの、広範囲に渡る影響です。

特に、西武池袋線、東武東上線、地下鉄有楽町線、副都心線、東急東横線は、相互乗り入れしたおかげで、何もなければ所沢あたりから横浜まで、乗り換え無しで座って移動できるようになりました。これは大変便利です。

しかし、こと事故などがあると、全線に影響が及ぶため、大きくダイヤが乱れます。

埼玉県の山間部で雪が降ったせいで、神奈川県を走る東急東横線のその先のみなとみらい周辺の電車が止まるという、笑えない状況も起きています。

一方、大江戸線の場合、乗り入れがありません。急行列車もありません。全線各駅停車のみ。同一方向に6の字を描いて走ってはいますので、事故などで電車が止まるときは、すべて一斉に止まります。

ホームドアが設置されており、また地下鉄なので、人が飛び込むことはまずありません。電車が止まるときは、地震や機器の故障となりますが、年に一度あるかどうか。ほとんど発生しません。

高所得の外国人が多い

光が丘団地には三十階建ての高層マンションがいくつか建っています。その多くがUR都市機構の賃貸マンションです。

UR都市機構の物件は賃料20万円以下で月収が最低33万円以上。賃料20万円以上だと月収が最低40万円以上ないと借りられません。

外国人の場合、民間の賃貸住宅は借りにくいこともあり、UR住宅に住むことが多いと思われます。しかし、そのほとんどが、月収が最低33万円以上ある人達です。

港区の南麻布や南青山の家賃百万円クラスの住宅に住む幹部社員ではありませんが、中堅マネジャークラスの人達が多く住んでいます。私の同僚でも住んでいる人がいました。

IT企業、外資系企業が多い、港区六本木、青山まで電車で三十数分ですから、大変便利です。

また23区内でも有数の規模を誇る光が丘公園が隣接しているので、こどものいる家庭にも良い場所です。数年前にはインターナショナルスクールも開設されました。

深夜まで乗り換え無しで帰宅できる

遅くまで仕事をすることになったり、飲み会があっても、大江戸線光が丘駅なら安心です。寝過ごして埼玉県まで行ってしまった、ということもありません。

新宿駅からであれば、午前0時半過ぎまで光が丘行は走っています。働き方改革の推進により、十二時すぎまで仕事をすることも、いまではほとんど無いかと思いますが、遅くまで動いていればタクシー代の心配をする必要がありません。

また、会社の同僚とお酒を飲んでいても、終電の心配をしなくて良いということは安心です。

酔いつぶれて乗ったままでいると、光が丘駅で駅員さんが起こしに来てくれます。でも迷惑なので、起きられるようにスマホのタイマーをセットしておきましょう。そのまま乗っていると、その先にある地下鉄の車庫まで連れて行かれてしまいます。

500円の一日乗車券と1000円の年間フリーパス

大江戸線は通勤で使わない人にもお得です。通年で一日乗り放題のパスが700円で販売されています。これを持っていれば、都営地下鉄、都バス、都電に乗り放題です。

また都営地下鉄のみ乗車できる500円の一日券も、夏休み、冬休みなどの週末を中心に発行されます。

これを購入すると、都営地下鉄が走っている区間であれば、何度でも乗り降りできます。家族数人で出かけると、交通費もかなりの金額になりますが、都営地下鉄の場合、この一日券が使えるので大きく節約できます。

都内の美術館、博物館、動物園などの集まる、上野、両国、六本木などへ出かけるときに、家族が大勢いても、他の私鉄沿線に比べて、お安く済ませることが出来ます。

都内在住の七十歳以上の方であれば、シルバーパスも入手できます。

区民税が非課税であれば、年間1000円。課税されていても、年間20510円です。

都民のための都営地下鉄だけあり、通勤通学のみならず、休日にも、老後にも大変便利に使えるような工夫やサービスがあります。

知っている人だけが知っている光が丘

光が丘駅のある光が丘団地は、一般的なイメージの団地と異なり、実態としては公園の中にマンションが建っている、といった表現のほうが適切です。

植えられた樹木も、春は桜、秋は紅葉が映えるように、見事な配置で並べられています。

そのため、かつて所得番付が発表されていた時代には、練馬区の高額納税者の住所として光が丘の団地が、常にリストに乗っていました。

光が丘には分譲マンションもいくつかありますが、築三十年以上が過ぎても、五千万円近い値段で取引されています。

周辺のパークホームズやプラウドといった、新築ブランドマンションが五千万円前後で販売されています。その値段と同じくらい出しても、光が丘団地の中に住みたいと思う人がいるのは、緑豊かな公園の中に建つその立地のためと思われます。

地下鉄大江戸線がその先の大泉学園町まで延伸される予定があります。

次に、この延伸で、どのように状況が変わるか、考えてみたいと思います。

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